発表の翌朝(厳密には今朝)ということもあり、朝から問い合わせの電話やメッセージか結構多い。デザイン、Web、写真業界の友人たちから「買った方がいいかな」「どれを買えばいい」といった質問が後を絶たないので、そのあたりを私見としてまとめていこうと思う。
すぐに買うのはちょっと待ってもよいのでは?!
2ヶ月間 M1 Mac mini 8Gモデルをデザインの現場でメインで使用した感想
メインで使用していたMacBook Pro 15インチ(2018)のバッテリーの問題で修理に出す間、テストも兼ねて整備品の「M1 Mac mini 8G」を購入し昨日まで、ほぼグラフィックデザインの現場でのメインのマシンとして利用してきた。
Adobe After Effectsがメイン作業をしなければならないので、昨日からはIntelのMacBook Proに変えて作業をしている。M1 Macと比べ、率直な印象としてすべての動きがもっさり感じる。
Adobeのアプリの起動が遅い。
私のMacBook ProはSSD以外はMAXモリモリの構成(15-inch, 2018、2.9 GHz Intel Core i9、メモリ32 GB、Radeon Pro Vega 20)なんですよ。
たったメモリが8Gしかない6万そこそこで買った「M1 Mac mini」の方がすべてにおいて快適なのです。
Adobe After EffectsがApple Silicon未対応と言うことで、M1 Mac miniでは動画編集は一切行っていません。イラレとフォトショップ、インデザインでWebページのデザインをしたり紙面の編集をしたり、ロゴや紙媒体のデザインをしたりしました。
Adobeの(Apple Silicon)アプリにはまだまだ、バグがあるようで「イラレ」で別名保存ができなくなったり、「フォトショップ」の選択範囲作成にタイムラグがあるなど、イラッとくる事はありました。でも、サクサク動くのでアプリ再起動!とかがサクッとできてしまいます。
今はすでにIntel Macで同様の作業をするといろいろな面で遅いと感じてしまっています。
8Gしかメモリがないのに下記のアプリを同時に立ち上げても全然快適でした。
- Adobe Illustrator
- Adobe Photoshop
- Adobe Indesign
- Adobe CC app(常時起動)
- DropBox(常時起動 IntelApp)
- mi
- Chrome
- Safari
- カレンダー App
- Messenger App(Intel App)
- Telegram
- メッセージ App
- Twitter App
- Word
- Excel
もっと立ち上げているときもあったでしょうが、これだけ立ち上げて作業しても全然平気でした。
M1ですらそんなに快適なのに、さらに進化したMacBook Proはどれ買っても快適そうなので「どの機種を買うか」を考えるのは実機のレビューと詳細情報を待ってからにしませんか?
Intel Macだと予算があるなら一番いいやつを買うのがいいというのはわかりやすい話ですが、M1 Mac miniを2ヶ月使ってみて思うことは「今回のMacBook Proはどれ買っても快適なんじゃないか?」という事なんです。
最もローグレードの14インチでもM1 PROが搭載され512GBのSSD(しかもほぼ倍速)メモリも16G。
動画編集が仕事のメインでないデザイン、WEB、カメラ業界に方ならこれで必要十分だと思います。
いままでの経験上、ここはこうしてカスタムモデルにした方がいいよとか言っていましたが、今回はそのあたりがないんですよね。
すぐに買わない方がいい理由はこうです。
今回、最上級の16インチはM1 MAX(10コアCPU・32コアGPU)でメモリが64G選択可能です。
アクティビティモニタで見るとわかりますが、Apple Silicon対応アプリのメモリ消費量はIntelの同じアプリと比べてメモリ消費量が格段に少なくなっています。体感的にですが半分以下のメモリでM1 MacはIntel Macと同じ作業ができてしまっているのです。
ということは64Gメモリを搭載したMacBook Proは体感的に128G以上のメモリを積んだモンスターということになります。そんなスペックは普通のユーザーには必要ないですよね。
それに、Adobeの製品や有名どころのアプリも完全にはApple Siliconに対応できていません。私自身も実際は、Intel Macがなければ作業ができない状況です。
今の段階ではどのスペックのMacBook Proが自分の使用目的に合っているのかを、実機が出回っていろいろなレビューを参考にしてゆっくり選べばいいと思います。
その頃にはもう少しいろいろなアプリもApple Siliconに対応してるかもしれません。
ただ、このMacBook Proシリーズは「買い」の商品であることだけは間違いありません。
買うべきマニアックな理由は以下です。
- Liquid Retina XDRディスプレイ(60万のPro Display XDRと同じ仕様ですよ!絶対きれいやん!)
- SSDが最大7.4GB/s(これは内部バスがPCIe 4.0規格になっていることの証、ほかの制御も倍速なんやで。)
- 最大120Hzのリフレッシュレート(きっとヌルヌル動く、Macはゲームないけどやってみたい!)
- 内蔵カメラが1080p(これでzoom会議も快適ですね)
- 外付けのモニタが2台接続可能(M1 Maxはもっと沢山)←M1 Macの一番の弱点だった。
ただのつぶやきですが、何かしらの参考になれば幸いです。
AppleのプレスリリースがCPU、GPUに関してきれいにまとまっていて、M1との比較がわかりやすいので興味があればご覧ください。