Adobe公式のAe(After Effects)ベンチマーク用ファイルでM1 MaxとM1、Intel Macのレンダリング時間をパフォーマンステスト。
MacBook ProMac miniM1 MacAdobe公式の「AEPulseBenchmark」を発見したのでテストしてみます。
実は色々な機種や構成を変えてAdobe After Effectの速度を比べていましたが、仕事で使用しているファイルを利用して作業効率をテストしてきました。
このブログを見てくださる方が今Intel Macを使用していてM1 Macの購入を検討していても、一方的にその測定結果を伝えるだけでした。
このAdobe公式のベンチマーク用のプロジェクトを使うことで、どのぐらいのマシンの差があるかをベンチマークのように時間で数値化することができます(ダウンロードはこちら)。
「AEPulseBenchmark」とは?
このプロジェクトファイルはAeのベータ版(2021年3月10日)がはマルチフレームレンダリングに対応しした際にユーザーにその恩恵の差を体感できるように開発されたもので、公式ページでは下記のように説明されています。
「お客様独自のプロジェクトをご自身のハードウェアでテストしていただくことで、パフォーマンスのアップデートがすべてのお客様に利益をもたらし、発売前にスピードと品質の指標を満たすことを確認することができます。」詳しい内容はこちら(Adobeの英語サイト)
マルチフレームレンダリングとは?
2021年11月2日に正式にマルチフレームレンダリングに対応した正式バージョンが発表されました。マルチフレームレンダリングの説明を読んでみてください(Adobe日本語サイト)。
要はマルチフレームレンダリングを利用すると下記の表のようにコアの数が多いCPUであればあるほど速度の向上があるようです。
Ae 2022ではデフォルトの設定でマルチフレームレンダリングを使用する設定になっていますのであまり何も考えずにレンダリングするのみです。「環境設定→メモリとパフォーマンス」のここにチェックが入ってればOKです。
それではベンチマークを測定してみます。
お約束ですが、ベンチマークの前に「環境設定→メディア&ディスクキャッシュ」でディスクキャッシュを空にしてから測定を開始してください。
今回使用したのは下の3機種です。
- Mac mini 2018 Intel Core i7 3.2G 6Core 32GBメモリ eGPU Radeon RX 580
- Mac mini 2020 AppleSilicon M1 8GBメモリ
- MacBook Pro 2012 AppleSilicon M1 Max / 32コアGPU 64GBメモリ
レンダリング速度の結果
秒数に換算すると907秒、835秒、508秒です。
Geekbenchのマルチコアのスコアを比較すると5,477、7,433、12,169です。
ややこしいので、M1 Mac miniを基準点としてマルチコアのCPU性能とレンダリング速度の比較を表にしてみました。
結果としてはM1同士を比較するとCPU性能ととレンダリングの比率はほぼ同じ(メモリはあまりレンダリングには影響がない?)。IntelのCore i7とM1を比較するとほぼ同じレンダリング時間となりました。
原因はわかりませんが、このAeのプロジェクトがマルチフレームレンダリングに最適化されている為、8コアのM1に対して、6コア(12スレッド)のCore i7のスレッド数が好影響を与えたのかもしれません。もしくはメモリが最小使用の16GBに足りてない影響かもしれません。
皆さんもご自身のMacで試してみてください。
※テスト環境はIntel Mac mini(Ae 22.0.1)、M1 Mac miniとMacBook Pro M1 Max(Ae 22.4)