多くのメディアやユーザーにMacBook Pro M2がデリバリーされはじめ、その正体が少しづつわかり初めてきました。今回は内蔵のSSDの速度に焦点をあててみます。
ボブズマックではM2のMacBook Airの購入動機をSSDの速度によると言ってきました。先に発売されたMacBook Pro M2は残念ながらSSDの速度は下記のグラフのようにM1から進化していないようです。
パッと見た感じだとM1からM2で少しスピードが上がったように見えるが、Appleのノートパソコンは256GBのSSDは512GB以上のSSDと比べると速度が遅い傾向があります。
現にツイッターの投稿でMacBook Pro M2(2022)の256GBのSSDの速度はM1のMacBook Air(512GB)より遅いとの報告もあります。
M1 Pro/MaxのMacBook Proとのこの速度差はなぜこんなにあるのか?
通常の内蔵SSDはPCI Expressの転送速度 x4という規格で利用されています。
ですので下記のようにSSDの上限の速度が決まります。
- PCIe 3.0×4=32Gbps=4GB/s=4,000MB/s(実質3,200MB/s弱)
- PCIe 4.0×4=64Gbps=8GB/s=8,000MB/s(実質6,400MB/s弱)
- PCIe 5.0×4=128Gbps=16GB/s=16,000MB/s(実質12,800MB/s)※次世代
AppleのARM CPU(M1/M2)では、この「PCI Express」ではなく独自の「Apple Fabric」を使用しています。ですので上記のPCIeという規格が単純に適応されるわけではありませんが、どちらにしてもSSDはPCI Expressに併せて開発されていますので、多少の上下はあったとしても上記の規格に左右されます。
残念ながらMacBook Pro M2 2022モデルはSSDはPCIe 3.0規格。
今回のM2搭載の2機種はThunderbolt 4を搭載せず、Thunderbolt 3/USB4という外部ポートのサポートになっています。Thunderbolt 4を搭載しSSDもPCIe 4.0規格相当のPro/Max搭載モデルとの差別化というのもあるでようが、少し残念な点です。
気になる「新型MacBook Air M2」のSSD速度はどうなるのでしょうか?
Airよりも発売の早かったMacBook Pro 2022ですが、それができたのもロジックボードも基本構成を変えることなくCPUとその他のチップの変更のみで対応できたため、早く発売ができたとも考えられます。
新しいAirはケースもロジックボードも新開発になる可能性が高く、SSDは早い規格で登場する可能性がある。と期待をしたい所ですが、同じ構成でほぼ同価格の値段設定になっており、公開されている仕様もほぼ変わりません。Airだけ高性能というわけにもいかないのが現実でしょう。
絶対買いと思っていた「M2搭載のMacBook Air」ですが、私の中では少し購買意欲が減退ました。
なぜならば、近い将来に発売されるであろうM2 Pro/MAX搭載のMacBook Proを購入し、M1 Pro/MAXの現行機種を社内で使い回す方がコストパフォーマンスが高いからです。
どれを買おうか迷っている友人がいれば、お金に余裕がありAirの色と形がどうしても気に入ったというのでなければ、価格差を考えると、今も購入可能であるM1搭載のAirをおすすめするかな〜。