過去記事にも書いたがNVMeのM.2 SSDにはx2とx4という規格のモデルが存在する。よくGPUのスロットはx16なんて書いてあるそれと同じPCIeの規格だ。
基本的には同じPCIe 3.0の規格であれば下記のようになる。
- PCIe3.0×2=16Gbps=2GB/s=2000MB/s
- PCIe3.0×4=32Gbps=4GB/s=4000MB/s
- PCIe3.0×16=128Gbps=16GB/s=16000MB/s
つまりx2対応のSSDは2,000MB/sがMAXの転送速度になりそれ以上の転送速度では転送できない(理論値なので実際は10%ぐらい下がる)。
ま、そんな話はさておいてCrucialの最高峰モデルであるP5シリーズを作業用のスペースの拡大の為に2TのSSDを購入したところから話が始まります。
P5が届くその前まではEcho Express SE Ⅲのケースに入っている「WDS500G2X0C(PCIe x4)500MB」で以下のような数字が出ていました。
WDのBLACKと同等のCrucial SSD P5シリーズ 2TB M.2 NVMe接続(CT2000P5SSD8JP )は上記と同じぐらいの数字が出るはずだった。
Crucial SSD P5シリーズ 2TB M.2 NVMe接続(CT2000P5SSD8JP )のスペック
- 容量 : 2TB
- フォームファクター : M.2-2280
- インターフェース : NVMe PCIe接続
- シーケンシャル読込 : 3,400MB/s
- シーケンシャル書込 : 3,000MB/s
- PCIe x4
それなのにこの数字はなに?高かったのに?
仕方が無いので、対比ができる可能性があるThunderbolt 3接続のケースに移植して実験
いやいや、PCIe接続より上限が1,700MB/sのケースに入れたほうが早いというのは理解ができない。
とりあえず、原因をいろいろ考えたがCrucialのサポートに問い合わせてみると
「その構成はサポート外ですね」
え、、、、。NVMe M.2のカードに相性とかあるんですか。規格は同じではないですか、、、。
基本的にThunderbolt 3はPCIe 3.0と互換性がある使用なのでM.2 MNVeを接続しているボードの相性とも考えにくく、単純にMac側のハードとしての相性があっていない可能性が高い。
Thunderbolt 3のケースで速度が出た要因はケースはチップで制御をしてるために直接PCIeのカードとして認識させている方法ではないからではないかと考えられる。
もしかすると2TのMNVeのカード自体がMacでの使用が難しいのか?でも、ここまで来ると引き返せないので、全く同じ規格構成の「Western Digital WD Black 2T WDS200T3X0C-EC」を購入することに。
気を取り直して「Western Digital WD Black 2T WDS200T3X0C-EC」でベンチマーク。
WD_BLACKは全く問題なく正常に動作しました。
結果的になにが原因でCrucial SSD P5の速度が落ちているのかはわかりませんが、予想としてはMacに接続した場合は x2接続扱いになっていたのではないかと。
- 単純に倍で計算すると
- Read 2308.22MB/s Write 2354.46MB/s
数字としては納得のいく数字になっています。
なにはともかく、M.2のMVMeを購入するときはMacユーザーは特に注意が必要です!
Crucial SSD M.2 P1シリーズ(500GB)はMac環境で問題なく動作していることから、Crucial SSD P5シリーズ (2TB M.2 NVMe接続 CT2000P5SSD8JP )はとりあえず、こういう状況ですので購入を考えられている方はご注意してください。
他にも同様なカードがあり得ると思います。